This room is for the exhibision of British military aircrafts during the wars.
Please click on the aircrafts name underlined to see an enlarged image.
下線の飛行機名をクリックすると拡大でご覧になれます。




Vickers Virginia X / 1925

大西洋初の無着陸横断で一躍有名になったヴィミイの後継機として開発された、英空軍の重爆です。細長い胴体を持つ極めてオーソドックスな形態で、細かな改修を加えながら信頼性の高いネイピアライオンエンジンを搭載したX型が第一線を退いたのは、実に就役から14年後のことでした。いかに軍事予算を削られていたとは言え、これだけ長く使われれば日進月歩だった当時の航空技術から取り残されることは避けられず、ナチスの台頭できな臭くなった欧州情勢に合わせて、後継重爆のヘイフォードやヘンドンに改編されて引退していきました。 [Contrail / Vacuform]



Hawker Horsley / 1926

ホーカー社が英国空軍のために作った軽爆。軽爆といいながら単発機としては異様に大きなサイズです。これは重い魚雷も搭載できるようにするためで、結果として大型の燃料タンクを積み込むスペースの余裕が生まれました。1927年には長距離飛行用に改造された一機が、英国インド間の冒険飛行に使用されています。燃料切れのため残念ながらペルシア湾近辺での不時着によりインド到達は果たせなかったものの、飛行距離5500キロという当時の長距離世界記録を打ち立てました。しかしそのわずか数時間後には、かの有名なリンドバーグによる大西洋横断飛行により記録はあっけなく破られてしまいましたが。デンマークとギリシアの両海軍でも雷撃機として就役しています。 [Contrail / Vacuform]



Fairey Gordon / 1931

英国の名門フェアリー社は、英国海軍航空隊のために飛行機を作り続けた会社です。その最初の飛躍は、複葉の多用途軽爆FaireyIIIシリーズの成功でした。信頼性の高いがっちりとしたオーソドックスな設計は、海軍航空隊に大いに気に入られ重宝されました。英空軍もその便利さに注目しており、フェアリー社がIIIシリーズの最終F型の基本設計を踏襲して、ネイピア液冷エンジンから空冷のパンサーエンジンに換装して空軍に売り込んだのが本機です。Gordonは空軍で付けられた愛称であり、海軍に売られた本機はSealと命名されました。いずれにせよ、性能的には前作とほとんど変わらない機体を空軍も海軍もこぞって採用した、というのは、当時の英国が戦争の脅威を全く感じていなかったことの証とも言えます。 [Contrail / Vacuform]



Boulton Paul Overstrand / 1933

英国空軍が採用した最後の複葉中型爆撃機。胴体は金属製でコックピットは完全密閉ですが、全体の構造が古めかしいため最高速度はわずか240Km/時。原型のサイドストランドが採用された時から旧式化の運命が避けられなかった機体ですが、ボールトンポール社が開発した電動銃座を機種に設置した発展型オーバーストランドに空軍当局が飛びつき、後継の爆撃機ブレニムの登場まで余命を保つ結果となりました。ちなみにこの電動銃座システムはその後、ブラックバーンロックや自社のデファイアントにも搭載されました。 [Esoteric / Vacuform]



Fairey Hendon / 1930

名門フェアリー社が作ったおそらく最初で最後の双発巨人機。各国に先駆けて従来の複葉から革新的な単葉の近代的な構造を採用した野心作ですが、大型爆撃機の開発では経験の豊富なハンドレイページ社が同年に誕生させたヘイフォードとの競合となり、英国空軍は本機を採用はしたものの、わずかに1個中隊だけの量産しか行われませんでした。分厚い主翼の鋼管羽布張り構造と大きなズボンスパッツが特徴。胴体は塗装の深緑色からヘチマを連想させる形態です。 [Contrail / Vacuform]



Blackburn Baffin / 1934

ブラックバーン社は英海軍のために雷撃機を作り続けたメーカーですが、前作Riponのエンジンをパワーアップして出来上がったのがこのBaffinです。重い魚雷を運ぶためかなり大きな機体で、いかにも鈍重な印象を与えます。現役寿命は短くわずか3年足らずですが、後継機もやはり複葉のシャーク、そしてライバル、フェアリー社のソードフィッシュだったことを考えると、当時の英海軍当局の設計仕様における保守性に驚かされます。 [KORA / resin]



Blackburn Skua / 1937

英国海軍航空隊(FAA)初めての単葉航空機にして、初めての急降下爆撃可能な戦闘機という欲張った仕様に基づいて設計されたのが本機。愛称のSkuaはトウゾクカモメ。この頃の英海軍機は海の生き物を愛称に多用しています。革新的な設計思想で完成した本機ですが、特に期待された戦闘機としての性能は十分ではなく、大戦初頭に引退を余儀なくされました。この不出来な機体にボルトンポール社製の4連想旋回機銃を搭載したブラックバーンロックは有名な機体です。 [Pabla]



Supermarine Walrus / 1933

複葉飛行艇という旧式な型式ながら、第二次大戦突入後も艦隊の眼、沿岸警備、そして撃墜されたパイロットの救難任務など重要な任務に使われ続けた名機です。原型のシーガルを基本的な機体レイアウトは変えずに粘り強く改良を重ねた結果、息の長い機体となりました。 [Matchbox]



Hawker Hart / 1930

英国の名門ホーカー社が1930年に放った同社の最高傑作。戦闘機よりも高速な軽爆として鮮烈なデヴューを果たした名機です。ロールスロイスが開発した優秀な液冷ケストレルエンジンを搭載し、カツオのように絞り込まれた胴体と、ほど良く後退した上翼が美しいフォルムを形成しています。 [Aeroclub]



Hawker Hector / 1936

名機ホーカーハートから派生した多くの発展型のひとつ。パワーアップしたネイピアダガーエンジンを積み、上翼を直線翼に変更するなどの改造を加えられ、陸軍直協機として開発されました。しかしさすがにハートのデヴューから6年後であり、そろそろ旧式化する機体が母体であったことに加え、メンテの複雑なダガーエンジンへの不評も重なって、現役としては短命に終わりました。 [Aeroclub]



Armstrong Whitworth Siskin / 1923

第一次大戦後、英国空軍が採用した最初の全金属製戦闘機。平和の時代にふさわしく、この機体はSiskin(マヒワ)という可愛い小鳥の名前をもらいました。実機のスタイリングはシドレー・ジャガーエンジンむき出しの武骨なマシンですが。 [Matchbox]



Vickers Vildebeest /1927

前任者Hawker Horsleyに替わる新鋭軽爆、兼海軍航空隊の陸上雷撃機としての任務を与えられた機体。いかにもこの時代の英国機らしく武骨を極めたようなスタイリング。初飛行は1927年というからずいぶん古い機体ですが、太平洋戦争勃発時、シンガポールでまだ現役第一線機として配備されていたという、驚きの長寿機です。相手が日本ならばこの程度の機体でも十分とみたのかどうか、案の定、開戦劈頭に日本軍に壊滅させられ、あえなく最後のキャリアを終えました。 [Azur]



seafoxFairey Seafox /1936

英海軍の艦隊の眼。巡洋艦に搭載され、カタパルトから射出されて敵艦隊の動静を探る他、砲撃戦の着弾観測まで行うのが任務の機種です。オスプレイの後継機として1936年に配備が開始され、欧州での大戦勃発時には第一線機でした。緒戦の南米沖のグラフシュペー追激戦では重要な役割を担っています。 [Matchbox]



dart Blackburn Dart /1921

魚雷などというかさ張って重いものを飛行機が運搬して、敵の艦船を攻撃するというのは並み大抵のことではありません。エンジンの充分な余裕馬力、命中率確保のための安定性に優れた飛行性能が最低の条件ですが、設計が甘いとドンドン巨大化してしまい、鈍重で戦闘に耐えられないお化け飛行機になってしまう。一人乗りなのにやけに大きな本機の理由はそこにあります。 [Esoteric /vacuform]


gamecock Gloster Gamecock /1926

第一次大戦時の名戦闘機SE5の系譜を引き継ぐ、グロースター社の単座戦闘機シリーズの中でも一際異彩を放つ超コンパクトな'けんか屋'。あらゆる種類のアクロバティックな動きが可能だったといわれる小回りの良さを売りにした、小粒軽量の体に大きな空冷エンジンを取り付けた同社おとくいの姿態で、当時の英空軍のカラフルな塗装とともに印象深い機体です。 [Aeroclub]


f2bBristol Fighter F2B /1920

第一次大戦で大活躍し、平和の時代になっても、大英帝国の広大な植民地支配の必要から、主にアフリカ・中東駐屯の航空隊で息長く使われ続けた機体です。戦争が終わって限られた国家予算の中では、たとえ旧式でも英国の帝国支配に叛旗を翻す砂漠のベドウィン族や、印度の山岳部の非恭順民族を押さえ込むには、丁度良い飛行機だったのです。 [Airfix]


heyford HandleyPage Heyford /1930

世にも不思議なフォルム。どうも設計者は整備の安全性を考え、プロペラを地上からでは届かない位置に置こうとまず決心してデザインを始めたようです。上翼にエンジンを置こう。重いエンジンを支えるために上翼に胴体をくっつけてしまおう。アララ、操縦席がすごい高さになるなあ。ウーン脚が長くなって折れそうだなあ。ええい面倒臭い。これでいっちゃえ。といって出来あがったのが本機であります。 [Matchbox]


woodcock Hawker Woodcock /1924

およそウッドコック(ヤマシギ)なんて可愛らしいイメージの感じられない、はっきり言って不細工な戦闘機ですが、開発スタートが第一次大戦直後の1920年ときくと、しょうがないかな、という気もしてきます。馬力アップで一挙に大きくなったエンジンを支えるために胴体はひたすら太く、また、良好な視界を得るために猫背にする。醜さにも訳はあるのです。 [Merlin]


wallece Westland Wallace /1932

大戦間の英国機など英国人以外にはほとんど知られていない機体だらけで、中でも本機など特長の全くないスタイルといい地味の代名詞みたいな機体なのですが、結構名前だけは知っている模型ファンがいたりする。今から40年近くも前に、ちゃんとこんな地味な機種を模型化してくれたメーカーがあったおかげです。世界で初めてエベレストの上空を飛んだことで(英国人にだけ)有名になった機体です。 [Frog]


blackburnBlackburn Blackburn /1923

オーソドックス・保守的であることが美徳とされる英国人も、時折とんでもないフォルム を採用する。艦隊の定点観測という任務から機上での広い作業スペースを追求した結果、 異様な飛行機ができあがった。正面からじっくりと眺めてみましょう。これは、翼のついたワタリガニです。 [Contrail /vacuform]


atlasArmstrong Whitworth AW Atlas /1925

直協機という機種は、地上部隊との連絡、偵察など様々な支援任務をこなす地味な役割を担っています。本機はそうした地味な仕事のためにつくられた、いかにも面白みの少ないおとなしめのスタイリング。さすがにこれじゃ面白くないと思ったのか、英空軍は本機の後継者として、とてもまともな設計センスで作ったとは思えないほどユニークな、ライサンダーを開発したのでした。 [Phoenix /vacuform]


flycatcherFairey Flycatcher /1923

フライキャッチャーとは、"ハエ叩き"のことだと思っていましたが、実はヒタキという小鳥のことなんだそうです。機体の割に大きな主翼、四角くて着陸時の視界を考慮した胴体、少々乱暴な着陸にも壊れそうもないゴツイ降着装置。全て、航空母艦からの発着がまだ冒険であった時代の設計思想から生まれた必然的なカタチです。 [Aeroclub]


tutorAVRO Tutor /1932

四角四面で生真面目一本槍、ほとんど特徴らしい特徴のないスタイルが、本機の持ち味です。ベストセラーとなった前作アブロ504の面影を受け継いで、奇異をてらわず、ひたすら安全で操縦性の容易さを追求して出来上がったフォルム。そう、この飛行機は、チューターという名前でお分かりのように、パイロット養成用の練習機なのです。 [Pegasus]


bulldogBristol Bulldog /1929

頭でっかちで太い胴体、低く構えて挑発的なスタイリング、この戦闘機ほどその与えられたネーミングのピッタリくる機体も珍しいでしょう。大戦間を代表する英国戦闘機として、本機は今も英国人がこよなく愛する懐かしの翼なのです。カラフルな部隊マークが、過ぎ去りし平和の時代を思い起こさせます。 [Airfix]


stranraerSupermarine Stranraer /1936

スーパーマリンと聞くと反射的にスピットファイアと叫んでしまう飛行機おたくの小生も、本機が同じ設計者によってデザインされていたとは全く知りませんでした。流れる様に美しい線でまとめられた艇体に、鬼才ミッチェル技師の造った最後の複葉飛行艇の面目を感じます。ロンドン北郊の英空軍博物館に実物が保存されています。 [Matchbox]


demonHawker Demon /1933

旧態依然たる平凡機を山のように創っておいて、ある日突然変異的に素晴らしい機体を、 産み出すのが、英国人のおもしろいところ。この見事なフォルムは、おそらく当時として少なくとも5年は先進的な機体だったのではないか、と感じます。1930年に突如出現し、当時の世界のいかなる戦闘機よりも速い爆撃機として大センセーションを巻き起こした名機、ホーカー・ハートから発展した複座戦闘機です。 [Airfix]


ospreyHawker Osprey /1932

名機ホーカーハートの英国空軍での評判から、英国海軍航空隊が、"いっちょ使ってみようか。"と、それまでのプライドをうち捨てて採用に踏み切ったのがこの機体。複座ながらその高性能を買われてフライキャッチャー艦戦の後継機となり、艦上戦闘偵察機というユニークな任務をもらいました。味をしめた海軍はこの後、やはり空軍のフューリーを改造したニムロッドを採用。また、複座艦戦の伝統はフルマーに受け継がれます。 [Aeroclub]


Gloster Gauntlet /1935

1930年代の英国空軍で、長く主力戦闘機として君臨したブルドックの後継機として採用された機体。ブルドックよりも約90q/h速度で上回り大きな期待を集めましたが、時代はそろそろ低翼単葉引込脚へと飛躍的なイノベーションを迎えるタイミングであったため、その第一線機としての寿命は短いものでした。 [Pegasus]


grebeGloster Grebe /1923

第一次大戦の名機SE5から発展した英国戦闘機。14気筒ジャガー・エンジンを搭載した頭でっかちのスタイリングは、グロースター社のその後の後継機に延々と受け継がれ、同社最後の複葉戦闘機となったグラジエーターにも本機の面影は残されています。空戦性能は抜群と評価されたものの、エンジンの信頼性が今一つで空中火災を頻繁に起こし、わずか3年ほどの生涯でした。 [Merlin]


foxFairey Fox /1925

この翼の付いたキツネは、出現当時、世界のどの戦闘機よりも速いことで一躍有名になったのですが、当時の英国は軍縮を強力に推進していたため予算がもらえず、生産数は一個中隊に相当するわずか28機のみでした。 垂直尾翼にひかえめに書かれたキツネのエンブレムが、英国風でとても渋いと思います。 [Pegasus]


gladiatorGloster Gladiator /1937

英国空軍最後の複葉戦闘機である本機は、生まれ落ちたタイミングから、第二次大戦の初期に優勢な枢軸軍を相手に、北はノルウェイから南はエジプトまで苦闘を強いられた翼です。すでに列強の第一線機が低翼単葉引っ込み脚形式に革新的な変化を遂げていく中で、いつも一歩踏み出しが遅れる、英国人の保守性によるものか、大戦勃発後も依然として使われ続けたのでした。 [Matchbox]


furyHawker Fury /1931

戦闘機設計の名門ホーカー社の、おそらくは歴史上最高の傑作が本機だろうと思います。すらりと伸びた長い脚。長大なプロペラと、キリリと先の尖った機首の印象的なこと。空軍が充分な軍事予算を獲得できなかったことで、生産機数はわずかですが、出現当時は世界最優秀の戦闘機と折り紙付きの俊英でした。なおホーカー社は名機フュリーの成功が忘れられず、戦時中に二代目フュリーを開発しますが、こっちは傑作とは言い難い出来栄えだったようです。 [Matchbox]


inserted by FC2 system